今日は、日銀の植田和男総裁の、
マイナス金利政策解除の"可能性"の言及
について書いてみたい。
★経済と物理法則
経済を観測し続けることにより、
特定の局面では物理法則のように、
経済状態が動く場合がある。
もちろん、いつもという訳ではない。
例えば為替などは、
関連する変数が多すぎて予測は不可能と言って良い。
物理法則では、
変数を動かせば結果の状態が算定できる。
そして、経済の変数で、人為的に動かせるものと、
そうでないものがある。
つまり、日本銀行が動かせる変数が金利であり、
この金融政策の方向が読めれば、
将来の経済状態が算定されるというわけだ。
★総裁の思考
するとこれは、日銀総裁の思考が読めれば良いわけで、
当たれば、将来の経済状態を読むことができるわけである。
①まず、純粋に個性について
ハッキリと前任の黒田総裁と考え方が違う。
金融政策の変更は経済への影響を引き起こすが、
現在は、以前にも増して難しい局面である。
このようなプレッシャーがある中で、
新総裁として植田総裁はどう考えるか。
その場合、ご経歴の根底にある
経済学の理論的な側面から、
日本のあるべき金利設定を考えるのではないか?
②次に、今がどのような流れにあるか
金融政策は、通貨供給や金利に影響を与え、
日本銀行は、その金融政策の変更を
通じて経済状態を調整しようとする。
しかし、その効果は他の経済要因
(ウクライナ、エネルギー価格高騰、
アメリカの金融政策、為替、インフレ率、失業率等)
と相互作用している。
目下、日本国民が何に最も困っていて、
金利を誘導した結果が、
大半の国民にとって利益となる方向は?
③政府の要求
黒田総裁の時代と違い、
今の政府が要求してくる金融政策
という側面がある。
岸田政権は、
財務省と仲が良い個性的な政権と言える。
常に財務省は、何を要求してきただろうか?
★まとめ
経済は複雑で予測が難しいものだが、
日本銀行の金融政策は経済の健全性を維持し、
安定した成長を促進するための
重要なツールであることは間違いない。
上記①~③を合成した結果が、
今後の金利の動き、
そして経済の動きとなるだろう。
植田総裁の言葉は文字通り金言であり、
今後の経済政策にどのような影響を与えるか、
注意深く見守る必要がある。