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現代経済学の直観的方法④

「現代経済学の直観的方法」

長沼伸一郎著

を読んでいる。

 

数学、物理、生物、歴史など、

他の学問理論とのアナロジーで解説するので、

珍しい知見を得ることができる。


何回かに分けて抜粋してみよう!
の四回目。

 

ケインズ経済学

 

古典派経済学では、

神の見えざる手で、

景気調整される訳だが、

不景気の時にエラーが起こる

 

つまり

景気調整の時、一時的な資金不足が

需要側、供給側の身動きを取れなくする

 

そこで

経済政策をすることで

このエラー解消させる

のがケインズ経済学

 

金本位制の限界

 

金本位制の下では

貿易収支が傾いた時に

赤字国で資金不足が起き、

供給側の身動きが取れなくなる

 

つまり

貿易赤字で金が外国へ流出し、

国内で金の価値が上がり物価が下がる。

すると、他国より物が安くなる。

このチャンスに増産して

輸出しようと思うが金がない

となる。

 

金本位制から変動相場制への移行は

通貨発行による

経済成長の牽引が必要となったから

 

基軸通貨ドル

 

どうやって

ドルが基軸通貨となったのか

 

それは強大な軍事力と経済力

による信用力が可能にした

 

逆説的な説明だが、

米国ほど強い国が無く、

また貿易決済には基軸通貨

あったほうが便利なので

ドルが基軸通貨となった

 

★ドルの信任

 

一国の通貨が世界の決済に

使われることで大量の通貨が

必要になる

 

つまり

各国の外貨(ドル)準備高のため

大量にドル紙幣を発行する必要がある

 

そしてドル供給のため

アメリカは貿易赤字になる必要がある

 

ここでドルの信任が試される。

つまり貿易収支が悪い国の通貨が

暴落するかどうか

 

いまのところ、

ドルは信任を得て、暴落していない。

 

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★私の感想

 

アメリカが貿易赤字である理由は

ドルが基軸通貨であるから、

という言説はとても面白い

 

もし正しいとすると、

色々想像が膨らむ

 

貿易赤字で良いということは

外国からドンドン輸入しても

良いわけで、大量消費しても良い

 

アメリカがハッピーなのは

そういう構造だからでは?

 

日本は外貨準備高を貯め、過去

一生懸命に貿易黒字を出してきた

 

つまり、

アメリカのために世界は働き

その分、アメリカは世界の警察

となる構造である

 

こう考えるとアメリカが正義感で

世界秩序の維持を担うわけではなく

単にドルの信任のためでは?

 

最近、日本が貿易赤字だが、

今まで外貨準備高をためて来たから

大丈夫では?

 

財務省の為替介入は、

国民が頑張って

過去の貿易黒字で得た

外貨準備高の取り崩し。

差益は国民に戻すべきでは?

 

などなど、想像が膨らむ

面白い本である