「方法?単に呑めばいいじゃん」というツッコミが来そうなタイトルだ。
立ち飲み屋で呑むというのは、慣れた人からすれば空気を吸うようなもんだ。
しかしそこは、複数人で呑むのではなく、おひとりさまが初めて入る話。
それでも簡単だという人は、きっと初めて入った日のことを忘れているにちがいない。
ざくっと流れ。
会社帰り、繁華街を歩く。
今日の仕事は、上手くいった、あるいはうまくいかなかった。
いずれにせよ、呑む口実。
ふと、立ち飲み屋が見える。
外から暖簾ごしに中をみると、テレビで競馬中継が映っていて、
おじさんたちがビールやら日本酒やらサワーやら飲んでいるのが見える。
さっそうと入る。店員さんが気づかない。待つ。気づく。
カウンターの一角を指定される。小銭をかごに入れる。1500円くらい入れる。
注文聞かれる。赤星(ビール大瓶)、もつ煮込み頼む。かごから700円取られる。
ちびちびビール飲みながら、メニューをぐるり、他のおじさんぐるり、
店内ぐるりと見る。だんだんと落ち着いてくる。
まあだいたい、最初はビール一本で良い。お釣りの800円をかごからとる。
ポケットにつっこむ。そのまま帰る。長居はしない。
正味20分いられれば、御の字だ。スマートだ。
出た後に、雰囲気を反芻し、デビューできた自分にエールを送る。
やってみよう。